私は長い間、日常の忙しさに追われ、心と体が疲れきっていることを感じていました。ストレスや緊張が蓄積していることに気づきながらも、それをどう解消するべきか分からずにいました。そんな時、音楽療法というものに出会い、試してみることに決めました。音楽が心に与える力はよく知られていますが、それを治療的に活用する方法についてはほとんど知識がありませんでした。今回はその体験を詳しくお話ししたいと思います。
音楽療法との出会い

私が豊田市の「とよたMケアの会」音楽療法を受けることを決意したのは、特に精神的な疲れが溜まり、心身ともにリフレッシュが必要だと感じたからです。音楽は常に私の生活の中で大切な役割を果たしてきましたが、これが療法としてどう作用するのか、正直なところ半信半疑でした。音楽が私に与える感情の変化は日常でもよく感じていましたが、それを具体的な治療に繋げる方法があるとは思っていなかったのです。
音楽療法のセッション
音楽療法のセッションは、静かな部屋で行われました。まず、セラピストの方が簡単な自己紹介をしてくれ、リラックスできる環境を整えてくれました。部屋の照明は柔らかく、音楽は穏やかなリズムの曲が流れ、空気がとても穏やかでした。その空間に身を置くだけで、普段の忙しい生活とは違う、特別な時間が始まったという感覚を持ちました。
セッションの初めには、深呼吸をしながら自分の体の緊張を解きほぐすことからスタートしました。セラピストは、呼吸を整えることが音楽療法の基盤であり、リズムに合わせて体をリラックスさせることが治療の一環だと説明してくれました。深呼吸を繰り返すうちに、体の中に溜まった緊張が徐々に解けていくのを感じました。少しずつ体が軽くなり、心の中にも穏やかな感覚が広がっていきました。
音楽を使った癒しのアプローチ
その後、音楽療法の本番ともいえる部分が始まりました。セラピストは、私に簡単な楽器を使って音を出すように促してくれました。最初は、リズムを取るための鈴や小さなドラムを手に取るよう言われました。普段はあまり楽器を使ったことがなかったので、少し恥ずかしさや戸惑いも感じましたが、セラピストは「ただ楽しんで感じてください」と優しく声をかけてくれました。
楽器を使って音を出すことによって、体の中からエネルギーが放たれる感覚を覚えました。それはまるで自分の体と楽器が一体となって、内なるエネルギーを表現しているような、奇妙で心地よい体験でした。リズムを取ることで、普段は意識しない筋肉の緊張がほぐれ、音楽に合わせて体全体がリズムを刻み始めました。
音楽が感情に与える影響
音楽療法の中で、特に印象深かったのは、自分の感情を解放する場面でした。セラピストは、私がどんな音楽を聴くとリラックスできるのか、どんなメロディが心に響くのかを聞き取りながら、私に合った音楽を流してくれました。音楽の種類によって、心に湧き上がる感情が全く異なり、時には懐かしい思い出が蘇ったり、時には涙が出そうになることもありました。
私が一番心に響いたのは、穏やかなピアノの旋律でした。曲が進むにつれて、私は徐々に自分の内面に向き合うことができました。普段の生活で抑え込んでいた感情が、音楽を通じて自然に表現され、心が軽くなるのを感じました。セラピストはその間、私が感情を感じることを支え、無理に何かを言わせたりすることはありませんでした。音楽の流れに身を任せることで、私は自分自身の感情に正直になり、心が癒されていくのを実感しました。
終了後の変化
セッションが終了した後、私の心と体には大きな変化がありました。体が軽くなり、気持ちが穏やかで落ち着いていました。普段の生活では感じていた焦燥感や疲労感が、音楽の力で洗い流されたような感覚でした。また、心の中に広がった温かさが、日常のストレスや不安に対する耐性を高めているようにも感じました。
音楽療法を受けた後、私は以前よりもストレスを感じにくくなり、心の状態が安定してきました。仕事や人間関係でのプレッシャーも、音楽療法を受けることで前向きに捉えられるようになったのです。音楽は、ただの楽しみではなく、心身の健康を保つために非常に効果的なツールだと確信しました。
音楽療法の価値
音楽療法は、心と体をつなげ、感情の解放を促し、自己理解を深める素晴らしい方法だと思います。私はこの体験を通して、音楽が治療的な力を持っていることを実感し、それを日常生活にも取り入れるようになりました。もし心や体に疲れを感じているなら、音楽療法を試してみることを強くお勧めします。音楽の力は、予想以上に深い癒しを与えてくれました。


